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【名古屋・債務整理】弁護士が解説|クレジットカード・奨学金・税金も債務整理できるのか?範囲と注意点

「借金が膨らみ、毎月の返済が苦しい……」そう悩んだとき、多くの人が頭に浮かべるのが「債務整理」です。しかし、ひと口に債務と言っても、クレジットカードのショッピング枠、キャッシング、銀行カードローンだけでなく、「奨学金」や「税金」など、その性質はさまざまです。「これらもすべて債務整理の対象になるのだろうか?」「特定の支払いだけを除外することはできる?」

法律事務所には、このようなご相談が日々数多く寄せられます。結論からお伝えすると、債務の種類や手続によって、整理できるかどうかのルール(範囲)や注意点が大きく異なります。今回は、クレジットカード、奨学金、税金それぞれの債務整理における扱いと、知っておくべき重要な注意点を分かりやすく解説します。


❶|クレジットカード・カードローンは債務整理の対象になる

結論から言うと、クレジットカードのショッピング利用、キャッシング、消費者金融や銀行からの借入は、すべて債務整理の対象になります。                                             

任意整理の場合

任意整理は、裁判所を利用せず、債権者と個別に今後の返済方法を交渉する手続です。そのため、原則として、どの債権者を任意整理の対象とするかを自由に選択することができます。たとえば、保証人が付いている借金や、自動車ローンなど、介入することで大きな不利益が生じる債務を対象から外し、それ以外の借金について介入をすることも考えられます。もっとも、一部の債権者だけを整理しても家計を立て直すことができないのであれば、任意整理そのものが適切でない場合もあります。                                    

自己破産・個人再生の場合

自己破産や個人再生では、原則としてすべての債権者を裁判所に申告しなければなりません。「このカード会社だけは今までどおり支払いたい」「保証人に迷惑をかけたくない」といった理由で、特定の債権者を意図的に手続から除外することはできません。また、自己破産など法的整理を予定しているにもかかわらず、一部の債権者にだけ優先的に返済してしまうと、「偏頗弁済(へんぱべんさい)」として手続上問題となる場合があります。

                                       

また、クレジットカードを任意整理の対象とすると、当然ながらそのカードは基本的に解約となり使えなくなります。自己破産や個人再生の場合も、すべてのクレジットカードの利用継続が困難になります。電気、ガス、水道などの公共料金、携帯電話、サブスクサービスの引き落としなどにクレジットカード決済を使用している場合は、別の支払い方法へ変更しておかなければ滞納となる可能性があります。


❷|奨学金も債務整理の対象になる(ただし保証人への影響に注意)

結論から言うと、貸与型の奨学金も債務整理の対象になりえます。日本学生支援機構などの奨学金は「借金ではない」と誤解されていることがありますが、それは給付型の奨学金に限ります。多くの場合は、貸与型の奨学金であり、その法的な性質としては借金(債務)です。そのため、任意整理、個人再生、自己破産のいずれの手続きでも減免・再交渉の対象に含まれます。

なお、奨学金には保証人がついている場合がほとんどで、債務整理をするにあたっては、保証人に対する影響に注意する必要があります。                                              

人的保証の場合

日本学生支援機構の人的保証制度では、父母や親族などが連帯保証人・保証人となっています。本人が延滞したり債務整理を行う場合には、連帯保証人や保証人に対して返還の請求や督促が行われます。本人が自己破産による免責を受けたり、個人再生によって債務が減額されたりしても、その効果によって保証人の責任まで当然に免除・減額されるわけではありません。

そのため、親や親族に保証人になってもらっている場合には、本人が債務整理をすることで保証人に請求が及ぶ可能性を考慮のうえ、法的整理を選択するか、あるいは他の借金だけを任意整理し、保証人の付いている奨学金を対象から外してこれまでどおり返還を続けるか、などを検討していくことになります。         

機関保証を利用している場合

機関保証を利用している場合には、父母や親族が連帯保証人・保証人となっているわけではないため、人的保証の場合と比べると、債務整理によって家族や親族に直接請求が及ぶという問題は生じません。

もっとも、機関保証を利用しているからといって、本人の返済義務がなくなるわけではなく、奨学金の返還を一定期間延滞すると、保証機関が日本学生支援機構に代位弁済し、その後は保証機関から本人に対して代位弁済額の返還を求められることになります。そのため、人的保証の場合ほど保証人への影響を心配する必要はありませんが、奨学金についてどのように対応するかは、他の借金も含めた返済状況を踏まえて検討する必要があります。

奨学金がある場合には、単に残高を確認するだけではなく、人的保証なのか機関保証なのかを確認することが重要です。


❸|税金は債務整理の対象外!滞納時のリスクと対処法

もっとも注意しなければならないのが、「税金」です。 住民税、所得税、固定資産税、国民健康保険料などの「公租公課」は、任意整理、個人再生、自己破産のいずれの手続きを行っても、原則として減額・免除されません。

任意整理

任意整理は、あくまで消費者金融やカード会社などの公的でない債権者と返済条件を交渉する手続ですので、税金については、このような任意整理によって元本をカットしてもらうという方法をとることはできません。もっとも、納税が困難な事情がある場合には、税務署や自治体に相談し、分割での納付や、法律上の要件を満たす場合には納税・換価の猶予などを検討できることがあります。

個人再生

個人再生をすると、カードローンなどの一般的な借金については再生計画により減額される可能性があります。一方、税金などは「一般優先債権」に該当し、再生計画による減額の対象とはなりません。そのため、再生手続とは別にこれまで通り支払う必要があります。

自己破産

自己破産についても同様で、自己破産をして裁判所から免責許可を受けても、税金などの一定の債務については「非免責債権」として免責されず、支払義務が残ります。

税金を滞納している場合の注意点

税金を滞納し、督促にも応じないまま放置すると、裁判所の判決によらずに、税務署や自治体による滞納処分によって財産(給与、預貯金、不動産など)を差し押さえられる可能性があります。

税金を滞納している場合は、以下のいずれかの対応を検討しましょう。

  • 〇|税務署や役所の窓口へ赴き、分割納付などの納付方法や、利用できる猶予制度などについて相談する
  • 〇|債務整理によって他の借金負担を軽減し、税金の支払に充てるため家計を組み直す

個人再生や自己破産の手続きを進めるにあたっても、税金の滞納状況は裁判所に報告する必要があります「税金は債務整理とは関係ない」と考えず、相談時には必ず事前に弁護士へ滞納状況を含めて伝えるようにしてください。


■まとめ|多重債務は、専門家へ相談を

ここまで見てきたように、債務整理の範囲とルールは負債の種類と選択する手続によって大きく異なります。

  • 〇|クレジットカード・カードローン:債務整理の対象になる。任意整理では対象とする債権者を選ぶことができるが、自己破産・個人再生では原則としてすべての債権者を申告する必要がある。いずれの場合でも、カードは使えなくなる。
  • 〇|奨学金:貸与型奨学金も債務整理の対象にはなるが、人的保証を利用している場合には保証人への影響に細心の注意が必要。
  • 〇|税金:任意整理や個人再生による減額、自己破産による免責の対象にはならない。滞納している場合には、税務署や自治体への納付相談などを別途行う必要がある。

                                       

「どの借金をどう整理すれば、自分の生活を立て直せるのか」「保証人や役所への対応はどうすればいいのか」これらを一人で判断し、手続きを進めるのは精神的にも実務的にも大きな負担となります。特に多重債務に陥っている場合は、債権者ごとに債務の内容や保証人の有無、税金など債務整理によって減免できない支払いが含まれていないかを整理したうえで、全体として無理のない解決方法を検討する必要があります。

                                       

◉アルタス法律事務所では、ご相談者様の収入状況や借入・滞納の内訳を丁寧にヒアリングしたうえで、任意整理、個人再生、自己破産などの中から、それぞれの状況に応じた解決方法をご提案します。借金問題の解決は、一歩を踏み出すことから始まります。どうぞお気軽にご相談ください。                                    

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